海や川へ落ちたときに命を守ってくれる『ライフジャケット(救命胴衣)』。
釣りをする上で欠かせないアイテムのひとつです。
国土交通省の公式HPによれば、海に転落時にライフジャケットを着用している場合と着用していない場合とでは、生存率が2倍以上も違うんだとか。
最近では、神奈川県横須賀市で家族で夜釣りをしていた2歳の女の子が海へ落水し、命を落とす事故がありましたよね。(2021年8月)
当時、女の子はライフジャケットを付けていなかったそうです。
このような痛々しい事故を防ぐためにも、釣りをする時は必ずライフジャケットを着用しなければいけません。
世の中には様々なタイプのライフジャケットが展開されていますが、どのライフジャケットを選んだらいいのか分からない方もいると思います。
この記事では、ライフジャケットの種類、選ぶ上で押さえておきたいポイントやおすすめのライフジャケットについてご紹介していきます!
是非参考にしてみてください。
目次
『桜マーク』とは、国土交通省が定めた安全基準に適合したライフジャケットのみに付けられる認証マークのことです。
船釣りを楽しむ場合、桜マークが付いているライフジャケットでなければいけないというルールがあります。
桜マークが付いているライフジャケットを着用していない場合には、船長のルール違反となり罰せられることになります。
『桜マーク』が付いているライフジャケットには、TypeA、TypeD、TypeF、TypeGの4種類が存在し、航行区域によって適切なタイプのライフジャケットを着用する必要があります。
おすすめはTypeA。
TypeAは、沿岸から12海里(約22キロ)を超える区域、沿岸区域、平水区域(湖、川等)といった全ての航行区域に対応しています。
※TypeD、TypeF、TypeGのライフジャケットで航行できる区域を知りたい場合は国土交通省のHPをご覧ください。
一方で、世の中には桜マークがついていないライフジャケットや、国土交通省以外の認証基準を満たしたマークがついているものがあります。
これらについても解説をしていきますね!
船釣りの場合は『桜マーク』が付いているライフジャケットでなければいけませんが、おかっぱりからの釣り、手漕ぎボートやカヤックなどの釣りをする場合はその限りではありません。
ラフティングやSUPなどで着用するライフジャケットも桜マークが付いていないものが多いですよね!
代表的なマークに「CE認証取得品」というものがあります。
このマークはEU加盟国が定めた安全基準を満たしたものに付けられるマークです。
なので、国土交通省の『桜マーク』とは全く関係がありません。
たとえこれらのライフジャケットが『桜マーク』で定められた安全性を上回るものだったとしても、国が認めていないので船釣りで着用すると違反になるのです。
ライフジャケットには様々なタイプがあります。
釣りのシーン別で活躍できるライフジャケットが異なるので、これから説明する内容を購入時の参考にしていただければ嬉しいです。
それではひとつずつ説明します!
膨張する方法は2種類。
備え付けられているノブを引っ張ると膨張する手動式と水に浸かると膨張する自動式です。(※両方の機能が付いているライフジャケットもあります。)
手動式は、上の写真のようなノブを引っ張ると膨張させることができます。
自動式は、水を感知すると内臓されている小型のボンベから浮袋にガスが充填され膨らみます。
※黄色い部分が浮き輪です。
腰巻ベルトタイプ
膨張する部分(I字になっている)をベルトのように腰に巻きつけて装着するライフジャケットです。
通常時はとてもコンパクトなので動きの邪魔をすることは無く、人気の高いライフジャケットです。
ただし、膨張した時に背中側に浮輪ができるのでうつ伏せ状態で浮く状態になります。
うつ伏せ=顔が水面に向いているということなので、救助されるまでの間に体勢を変えるなどの工夫が必要かもしれません。
首掛けタイプ
膨張する部分(U字になっている)を首にかけ、腹部のベルトで身体に固定して使用します。
首掛け式は膨張した時に首~胸~お腹にかけて浮輪ができるため、何をしなくても顔が水面の上に出るようになっています。
その為、釣り人の中では『首掛け式が一番安心できるタイプ』と言われています。
ポーチタイプ
膨張する部分がウエストポーチのようになっており、腰巻ベルトと同様に使用します。
ポーチ式の特徴は体に密着して膨張するのではなく、ポーチから浮輪が飛び出してくる仕様になっています。(ドラえもんの四次元ポケットから道具が飛び出してくるような感じ)
飛び出した浮輪はロープと繋がっており、体に密着させるには手で手繰り寄せる必要があります。
手繰り寄せている間は自力で泳ぎ続ける必要があるので、泳ぎや体力に自信がある方でないと厳しいかもしれません。
固形式のライフジャケットはもとから発砲素材の浮力材がついているのが特徴。
形状はまさに衣類のベストにそっくりです。
固形式はすでに浮力材が付いているので、落水してパニックになったり気絶した場合でも、まずは水に浮かぶことができます。
また、存在を知らせるためにホイッスルや反射材が付いているので、いざというときに力を発揮してくれるでしょう。
ではデメリットはどうでしょうか?
固形式のライフジャケットを船釣りに対応できるTypeAの観点で見ると、デザイン性はほぼありません。
その圧倒的な存在感からも、まさに《救命胴衣》というイメージが強く、普段から着用している人は見かけません。
ただし、子供用のライフジャケットの購入を考えている方は固形式がおすすめ。
子供が落水した場合、上手に浮輪の膨張を作動させたり体勢を変えることは困難です。
ネットや釣具店にかわいいデザインのライフジャケットが展開されているので是非チェックしてみてください!
フローティングベスト
TypeAにこだわらなければ、フローティングベストがオススメです。
フローティングベストとは、主におかっぱり、磯の上、海や川に立ち込んで釣りをするウェーディング時の使用を目的とされたものです。
ライフジャケットとしては認められていないものの、浮力材が付いているのでいざというときに助けになってくれるという点は同じです。
さらにフローティングベストの最大の特徴は、前面に多くのポケットや収納スペースが付いており、ルアーや小物を収納できること。
特に海や川に入って釣りをする(ウェーディング)場合はタックルボックスやフィッシングバッグを持って行くことはできません。
各ポケットにルアー、スナップ、フック、予備のラインなどが収納できるのでとても便利です!
形状は固形式ライフジャケットと同様にベストのようになっているので、肩回りの動きが制限されることもありません。
その他に、カラビナが装着できる金具(Dカン)も付いているのでフィッシンググリップ、プライヤー、たも網などをベストに繋げておくこともできますよ!
いかがでしたか?
ここまで様々なライフジャケットについてご紹介してきました。
ライフジャケットは自分の身を守るための必須アイテムです。
いまだに釣り場でライフジャケットを着用していない方を見かけます。
痛ましい事故を繰り返さないように、趣味の釣りで命を落とすようなことが起きないように、釣りをする際は必ずライフジャケットを着用しましょう。
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